第5話

“佐藤組”



関西の方でその組を知らない者はいない、らしい。



私にはよく分からないが、まあ凄いらしいんだ。



いやまあ、でも家族のみんなはすごかった。



毎日……






“お嬢!今日も空手の練習お願いしやっす!”


“お嬢、そっちは風呂場やなくて、厠です!!”


“いっつもたい焼きかたこ焼き食うてますね!俺にも一つください!”




とか言われてたなあ。



いい思い出だなあ……と懐かしくて、少しだけ目がうるんだ。



とまあ、色々あって私はこちらの高校に来た。



まぁ……本当はというと私は親父の束縛に呆れただけで、転校して来たワケじゃない。



それも一理ないことはないが、何かと理由がもう一つあった。



それは────────







って、そんな事に浸ってる場合じゃないよね!?



私今から学校だって事を忘れてた!



私……ああ、じゃなくて!



オレは急いで自分のバッグを持って家を出た。

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