第82話

どうやら、彼が見ていたのはネクタイだった。



…ネクタイ?



え?何で?



そう思って、涙を拭きながらオレは首を傾げた。



するとプリンちゃんは呆れたようにネクタイに手を伸ばしてきた。





「お前なぁ…ガキじゃねぇんだから、ネクタイぐらい一人で結べるようになれよ。」



そう言って、オレのネクタイを綺麗に結んでくれた。



プリンちゃんは手先が器用みたいだ。



しかし、何というか…結んでくれている最中は何だかくすぐったくて居たたまれない気持ちになった。



いや、照れてないよ。



このオレが照れるなんて、恥ずかしい事するワケないじゃないか。







いや、でもやっぱり恥ずかしかったんだと思う。



だって、傍にはオレとプリンちゃんだけじゃなくて…後ろには風間君と加藤君もいるワケだしね。



恥ずかしいの何ものでもないよね。

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