第80話

すると、加藤君はゆっくりと口を開いて…




「ああ見えても…本当にみんな心配してた。」



「うん。」



「徠なんて、特に。毎朝、お前がいないか確認してたよ。」



「…え?」



ま、毎朝?



って事は、今日が呼び鈴を押したのは初めてじゃないってこと?



あ、いや…でも確かにそう言われればそういう言動はあった。




オレと久々に顔を合わせた時に彼は…





『…いた。』




と安心しきった顔で立っていたんだもの。



その言葉からして、確かに毎朝じゃなくても何回か家に来たという事だ。




いや、現に毎朝来てくれてたんだ…風間君。



それだけオレの事…気にしてくれてたんだ。



何って…優しくて、何って温かい人だろう。



止まっていた涙がまたオレの目から溢れ出して来た。

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