第8話

俺はそう自分を嘲笑いながら、視線を下に向けて、その場を離れた。








しかし、俺は毎日そこを通る度に路地裏を気にするようになった。



今日はいるのだろうか?



今日はあいつは泣いていないのだろうか?



ただ、一日一日が過ぎていく度に彼女に会いたいという気持ちが膨らんでいった。









そして、今日。



ザァァァ…────



“danger zone”と呼ばれるバーで俺は雨が降っている空を眺めていた。



このバーから、あの路地裏はそう遠くはなかった。



だからなのか…いや、それとも本当に彼女が気になってか、俺は傘を持ってここを出た。




雨だから、今日はいないかもしれない。



いや、でももしいたら?



そう考えると、いてもたってもいられなかったのだ。

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