第70話

少年の頭に手を伸ばし、ふわふわ柔らかい灰色の髪の毛に指を通して軽く撫でる。

なんだろう、子犬みたいで滅茶苦茶可愛いんだけど……なんか滅茶苦茶瞳がキラキラしてる。

よし、こういう時は逃げる。



『気を付けて帰んなよ。』



「は、はい!」



少年に手を振り、ハンカチとお水は彼にあげてそそくさとその場を後にした。



「紫苑さん……かっけぇ」



子犬に懐かれたことに気付くのは、まだもう少しだけ後のこと。






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