第42話
『ということなんですが?帝さん』
「……知るか」
杏璃に逃げられ、皆に合流したのはいいものの、帝に睨まれているこの現状。
周りからは何事だと遠巻きにされている。
『杏璃、どこ行ったんだろ…』
「……その内戻るだろ。」
全く興味がないと見せつけるように欠伸をして、目を擦る。
『……探す!帝手伝って!』
「……めんどい。」
『お願いします。』
「っ……はぁ」
溜め息を吐き出し、無理かと諦めて一人で探そうとスマホを取り出してあまり使いたくない道を選択せざる負えない罪悪感に肩を落とした。
帝が手伝ってくれれば、杏璃の行きそうな所とか分かると思ったのだが……。
しかしよく考えてみれば、ここは知らない土地だから行きそうな所とか分からないよね。
歩き出そうとした時、横を通り抜けて颯爽に進む大きな背中が目に入った。
『……みかど?』
「早くしろ。」
「なになに?杏璃迷子ってるの?」
「探すなら、俺たちも手分けした方が早くね?」
「帝はもっと周りを頼れよなー」
「しーちゃん、私も手伝うよ!」
大門、そしてAくんBくんと真白が私も帝の手伝いを申し出てくれた。
帝は彼等を一瞥すると、表情を変えることなく歩き出す。
『ありがとう』
なんか、前にもこんなことあったっけ。
あの時は、何を探したんだっけ?
「そんな遠くに行ってないでしょ。大門と真白は東で、俺達は西の方探すから。」
『透、もしも杏璃戻ってきたら連絡ちょーだい。』
透に手を振られ、私は一人先に歩く帝の後を追って駆け出した。
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