第149話



話の区切りが良くなった時、教室に到着。

教室の外からでもガヤガヤしている声が聞こえる。



ガラ ガラ ガラ



「おらー!てめぇら席つけー!出席取るぞー」



真守が教室に入ったことで一斉に静かになる教室。

俺も席につくと、姫はもうすでに席についていた。



「お疲れ様。」



『……ん』



生徒会体験、結構長かったな。

学校をサボった日もあったけど、中学の頃よりも学校に登校していることに驚いている。



「仁っ!おはよっ!遂にこの日が来たな~!」



緑川は、行事やお祭りが大好きだとこの前言っていて、いつも元気なくせに体育祭が近づくにつれてそれはパワーアップした。

特に今週は元気を通り越して煩い。

今日がピークだな。明日からどうなるんだ。



「仁くん、おはよう!体育祭頑張ろうね!」



ひかは、姫と同じく普段は二つ結びにしている髪をポニーテールにしている。

爽やかでとても似合ってある。

ひかも今日はいつもよりもうきうきとしていて楽しそうだ。



『…………はよ』



「仁っ!もっと元気出せよ!」



これは俺の普段のテンションのままだ。

お前が高すぎなんだ。

もはや騒音である。

本当に煩い。

誰かこいつを静かにさせられないのか。



「亮、煩い。」



「うっ!うあ~!」



さすが姫。

しかし、机に突っ伏して唸り始めた騒音。

これって二次災害?



「ごめんね!亮君、今日は尊敬する人たちが見に来てくれるからいつもよりテンションが高くなっちゃってるの。許してあげて?」



コテンと小首を傾げて、目の前で上目遣いでお願いポーズを取るひか。

その愛くるしい姿に俺も姫もノックダウン。

姫と二人でひかの頭をよしよしと撫でる。

ひかに免じて今回は見逃してやることにした。



「……よし!んじゃ、校庭に移動。貴重品と水分補給忘れるなよー」



出席確認が終わった真守は、ひらひらと手を振って教室を出ていった。

クラスの皆も後を追うようにぞろぞろと移動する。

俺たちは最後尾でゆっくりと歩く。



「ねえ、さっきの尊敬する人たちって誰なの?」



姫も気になっていたようで、ひかと回復した緑川に聞いている。

その質問を聞いて、明らかに目をキラキラとさせた緑川。



「俺たち【白銀】の先代たち!」



「ひかも知ってるの?」



「うん、この前あったの!すごく優しい人たちだった。」



それから緑川は、熱の籠った説明を始めた。

聞いてもいないのに。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る