第135話



「仁の仮装レースが一番楽しみね。」



「うん!カメラ用意しておこうかな~」



にやにやと俺を見る二人。

体育祭の仮装なんて、たいしたことないだろう。

何を想像したのか、二人は仁は何のコスプレが似合うかを議論し始めた。

だんだんと熱の入る二人に、少し引きぎみの俺。



「ミニスカートのメイド服で、お帰りなさいって言うのは?」



「んー、それならナースの方がいいかも!注射しますねって感じで!」



「いいわね!仁は足長いし、細いから足出しましょ!足!」



「うん!はあ~!楽しみ~」



期待してもどうにもなりませんよ。

期待を裏切られた時のがっかりした二人の顔が浮かぶよ。



「ひかはバニーガールとか?涙目になってそうで可愛いわ。」



「えー!そんな恥ずかしい格好出来ないから……姫はミニスカポリスは?逮捕しますって!」



「ふふふっ!仁はどう思う?」



ここで俺に振りますか。

キラキラと期待するような目で此方を見ないで頂きたい。



二人のコスプレ……

どんなのがあるかよく分からないんだけど。



『……ひかは……猫耳』



「えっ!?」



「あ~似合いそう。」



『……姫は……鞭』



「……は?」



「ぷっふふ……に、似合う~」



俺的には一生懸命考えたが、どうやら゛女王様〝姫のお気に召さなかったようです。



今にも飛びかかりそうな姫をどう宥めようか考えていた時



ゲッコォ ゲッコォ ゲロゲ~ロ



「えっ!カ……カエル?」



「お気に入りなのよ。どこがいいのか分からないけど。」



蛙さんに失礼だぞ!謝れ!

じとーっとした目で姫を見ながら、玄関の方へ向かう。



ゲッコォ ゲッ……ピッ!



「もしもし、白石くん?」



『……会長』



「ああ、今日早退したんだってね。大丈夫かい?青井さんもお休みだったみたいだし。」



この前俺が学校休んだ時は副会長から連絡がきたな。

今回は会長か。



『……ん。すみません』



「大丈夫だよ。声が聞けて良かった。それじゃあ。」



『さようなら』



わざわざ電話をしてくれるなんて、真面目な人たちだな。



リビングに戻ると、次は姫の携帯が鳴った。

会長だろう。



「ごめん。ちょっと出てくるね。」



姫も玄関まで行って電話に出た。

少しするとすぐに戻ってきた。





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