第130話
《仁side》
あの告白の日から3日、ひかは登校していない。
俺も姫も緑川も心配している。
赤西にはひかから電話がきてないか聞かれたり、黄崎は睨んでくるし、灰原は姫のことを連れ出そうとしたりで忙しい。
今日は朝から電話がきて、ひかのところに行くからと言われて一人で登校した。
姫がいないので、ゆっくり登校。一時間目の終わりくらいに学校に着いた。
「仁おはようー……あれ、姫は?いないの?」
頷くとふーんと言って携帯を弄り出した。
すぐに廊下が騒がしくなり、もう毎度のことで慣れてきた今日この頃。
予想通り、灰原と黄崎と赤西が教室に入ってきた。
女子の熱烈なラブ光線も無視をして、俺のところに来る。
「姫乃は?」
「……そろそろその無言もどうにかしてください。喋れるのだから喋ってください。」
「まあまあ。二人とも、落ち着いてー!梓は一心を止める側だろ?」
今にも俺に飛びかかって来そうな二人を赤西が、止めてくれた。
「昴、どけ。今そいつに話してる。」
灰原は赤西を押しどけると、俺との距離を詰める。
はあ、面倒だな。
気になるなら自分で姫に聞けよ。
『……さあ』
「あ?」
答えたのに睨まれるってどういうことだよ。
そして、俺の胸ぐらに掴みかかると拳に力を込める。
殴られるな、呑気にそんなことを考えながら奴の手を見ているだけの俺。
殴られたら、殴り返すよ?
やられっぱなしは嫌いだからね。
まあ、平和主義者だから自分から手は出さないよ。
滅多には。
「ひかのことも、お前が原因だろ。……俺の仲間を傷つけるなよ。」
そこまで分かってるんだ。
自分でも分かってはいても、人から言われるとグサリと心に刺さる。
「いっくん!お、落ち着けよっ!」
「一心、手を出しては駄目ですよ。」
「そうだよ~姫ちゃんに、「一心なんて嫌い!」って言われちゃうよ?」
灰原が俺を殴ろうとしたのを、黄崎たちもさすがにまずいと思ったのか止めにきた。
そして赤西、それは姫のモノマネか?
全然似てないから、もっと練習してうまくなってから出直してこい。
さすがの頭に血が登っている灰原も、このモノマネに顔を歪めて不快を物語っている。
もしかしたら、赤西はこうなると分かっていて全く似ていない下手くそなモノマネをしたのかもしれない。
侮れない奴だ。
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