告白
第124話
《仁side》
「わ、私!仁くんのこと……す、好きです!」
どうも、仁です。
お察しの通り、ただいま告白されております。
しかも、相手は友人である青沼ひかり。
過去の経験から、これは友人としてではなく異性としての告白であると分かる。
間違いからしっかり学んでおります。
しかし、最後の悪あがきと言いましょうか。
『……友人?恋愛?』
聞いておいて損はない。
「恋愛として……です。」
彼女の真剣な眼差しに、こんなことを聞いたことを反省した。
何故この状況になっているのかといいますと、数時間前から遡らないといけません。
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姫がなかなか来なくて、探しにいこうとしたがひかもいないから緑川に自分が行くと言われて教室に二人が入れ違いで帰ってくるかもしれないと待機中。
ウトウトと襲ってくる眠気と戦ったが、呆気なく負けて机に突っ伏してそのまま夢の世界へ旅立った俺を起こしたのは、姫のでかい声。
脳にガンガンと響き、文句の一つでも言いたかった。
結局彼女の嬉しそうな顔を見たら、そんな気も失せてしまった。
「姫乃」
俺の幸せな時間を奪ったのは、天敵である奴。
灰原一心の声。
なんでお前がここにいるんだよ。
姫に近づくと、俺の手を叩き自分の手を姫の頭に乗せる。
…………うぜぇ。
我が物顔のその顔が腹立つ。
だから、次は俺が奴の手を叩き姫の頭を撫でる。
消毒消毒。
「チッ……てめぇ!俺の手は汚くねぇ」
俺の心の声が漏れていたようだ。
いけねぇいけねぇ。
また奴が俺の手を叩こうとしたが、
「私の頭で遊ばないで。」
「…………。」
『…………。』
肩に手を置き、反省のポーズをする。
ちらっと姫に目を向けると、「もうっ!」と言って頭を撫でてくれた。
ふんっと奴に視線を寄越すと、すっごく睨まれた。
怖くもなんともないけどね。
姫か怒った時の方が何十倍も怖い。
「さっ!仁、ご飯にしましょ?遅れてごめんなさいね。」
『ん』
教室で食べようとしたら、姫が灰原に拉致された。
結局、生活できるくらい充実している空き教室でお昼を食べた。
ふやふわのソファー、ベッドまで!
学校にこんなもん作ってていいのか?
灰原は、俺を追い出そうとしたが追い出せば姫も俺の後を追うから大人しく睨まれるだけで終わった。
奴は終始姫を見つめていて、こいつは本当に姫が好きなのかもしれないと思った。
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