第121話
野次馬も彼らのオーラに顔を青くさせ、道ができる。
そこに立っていたのは
─────【白銀】の総長と幹部3人
「その手を離せ」
姫の胸ぐらを掴む彼女は、顔が真っ青にさせて震える手を離す。
「姫乃、来い。」
「ひかもこっちへ来てください。」
しかし、姫は彼女たちの前から動かない。
姫に手を伸ばそうとしたいっくんだったが、
「ちっ、違うんです!こいつが喧嘩売ってきてっ!」
「私たちぃお喋りしてただけなのにその女がぁ」
「私たちは!悪くありませんっ!」
彼女たちは必死にいっくんたちに自分達は悪くないと言って迫る。
「俺らは貴女たちが先に姫乃さんを怒らせるようなことを言ったと聞いたのですが?」
「そ、それは……」
彼女たちの歯切れが悪くなった時、今まで黙っていた姫が話始めた。
「あの、悪いんだけどさ。助けてくれたのはありがとう。……でもこれは私と彼女たちの問題なの。関係ない人達は出てこなくて結構よ。ごめんなさいね。」
その場にいた全員が、【白銀】の総長にそんなことを言う人がいるなんて思っていなかったのだろう。
姫はずばずば言っちゃうからね。
そんなところがかっこよくて憧れているんだけど。
「関係なくないだろう」
いっくんは姫を見つめたまま反らさない。
姫も真っ直ぐにいっくんを見てなおも「これは自分の問題だから自分で解決する」と言うと、すぐに彼女たちに向き合う。
「私のことはどんなに悪く言われても気にしないわ。それで貴女たちの気がすむなら結構よ。でも、私の親友と友達であるひかのことをよく知りもしないで、勝手なことを言って傷つけないで。」
彼女たちは、姫に言い返すことも出来ずにいる。
姫の意思の籠った強い瞳。
凛とした声で紡ぐ真っ直ぐな言葉が私の中にすっと入ってくる。
魅力な彼女から目が離せなくなった。
引き込まれていく。
野次馬たちのざわざわとした声はなくなり、この空間だけが先程とは違う。
「仁とひかに謝って欲しい。」
彼女たちはプライドが邪魔をしているのだろう。
しかし、姫の言葉に言い返すことはしなかった。
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