第114話
『妹がベッドから落ちたのを龍が元に戻してくれたんだ。』
「えっと……なんで殴って……?」
亮太が困惑しながら龍を見る。
「……俺が……、」
「龍が寝顔見たから。恭重度のシスコン。」
龍が言葉をつまらせたのを虎が援護するが、皆はどこか納得してない顔をした。
『気にしないで?』
有無を言わさない圧力をかけると、なんとか納得させることができた。
それからは何事もなかったように飲んで騒いでいたら、夜が明けだしていた。
酔いつぶれた奴や眠気にダウンした奴に毛布をかける。
「恭さん!来週体育祭があるんですよ!」
嬉しそうに亮太が学校の話を始めた。
『ああ!何に出るの?』
「俺は1000m走と借り物・借り人競争と騎馬戦です!」
そういえば、仁の種目を聞いてない。
これは聞かなくてはいけないな。忘れてた。
「恭さんは、妹さん出るなら見に来ますか?」
『うん!ああ、内緒だよ?』
小声で周りに聞こえないように言い、しーっと人差し指を口の前に当てる。
「内緒ってなんで……。」
「何が内緒なんだ?」
亮太の肩に手を置き、龍が圧力をかけた。
「えぇっと……それは……、」
「何の話してたんだ?」
キョロキョロと視線をさまよわせ、俺に助けを求める。
俺が助け船を出そうとしたら、真守や洸雅たちが詰め寄り、ついにはその威圧感に負けてしまった。
「体育祭の話です……。」
「おい恭、お前まさか行かないよな?」
次は俺に詰め寄ってくるが、そんな威圧感に負けるわけないだろう?
『行かないよ。』
「……嘘。」
………………チッ。虎はこう言うのに敏感だから、嘘発見器人間と言ったも過言ではない。
「恭さん!来るんですか~?……今もまだ恭さんたちの人気高いっすからね~。騒ぎになるんじゃないですか~?」
人気があるとかは分からないが、昴の行った通りのことを入学式の前日に龍たちに止められたのだ。
しかし!今度こそは止められても行く!
もう開き直って言うことにした。
『ああ、行くよ。ビデオカメラも用意したんだ。』
「準備万端ですね~。」
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