第68話
ひーくんと会ってから3日がたった。
おつかいを無事完了。
兄貴にひーくんと会ったことは話さなかった。
心配するだろうし、ひーくんの言った゛秘密〝が何処までなのか判断に困ったからだ。
あれからまだ公園には行けていない。
只今生徒会室で、会議中。
しかも、各委員会の委員長が集まっている。
議題は、2週間後にある体育祭の役割分担。
でも、大体例年通りらしく確認し合うだけ。
「じゃあ、これで体育祭の第一回会議を終了しますっ!次回は体育祭1週間前になります。解散っ!」
解散と同時に席から立ち上がり、颯爽と会議室を出ていった。
ただ一人を除いては。
「お前たちは新しい生徒会役員なのか?」
「いや。彼らは体験で補佐をしてくれているんだ。」
男の質問に答えたのは会長。
確かこの人は……
「風紀委員の新しい役員は決まったのかい?」
「まだだ。これという奴がいなくてな。」
「君はこだわりが強いからね。」
風紀委員長の飛鳥理巧(あすかりく)。
長身筋肉質な大柄な黒髪の男でなかなかの威圧感を放っている。
鼻筋の通った顔と切れ長の鋭い眼光が圧を助長している。
「…………雅人」
「ああ。それじゃあ、失礼するよ。」
会長に続いて役員が次々と会議室を出ていく。
俺と姫も続いていこうとした。
「お前たちは体験が終わったらどうするんだ?生徒会に入るのか?」
「まだそこまで考えていません。」
「君は?」
姫が答えると、俺に聞いてきた。
この人、ぐいぐいくるな。
答えはNO。入る気なんてない。
その意味を込めて首を振る。
「は?」
「入らないってことです。口下手なものですみません。」
「ああ。気にするな。……生徒会にはいつまで?」
「体育祭までですね。」
もうすぐ1ヶ月立つのか。
入学して早いもので2ヶ月。
「それなら、生徒会が終わったらうちにも来い。」
………何言ってるんだこの人。
面倒なことになる予感がする。
隣にいる姫は、目を見開いて驚いている。
「そんなに嫌そうな顔するなよ……後でまた連絡する。それじゃあ。」
「え、ちょっ!?」
飛鳥は姫の呼び止める声をスルーして、颯爽と去っていった。
俺たちはその後ろ姿をただ見ているしか出来なかった。
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