第62話



「あ、あの!えっと!俺は……南雲霧夜です。えと、会計をやってます。に、2年C組です。えっと……数学が得意……なので……。よ!よろしくお願いしますっ!」



そのまま、勢いよく頭を下げたせいでゴンッと机に額を強打していた。



南雲霧夜───黒木とは正反対で、おどおどとしていて身長は180㎝くらいある。

見た目も厳ついワイルド系だが、見た目と中身のギャップに驚いた。



…………まさかのドジッ子?



俺がじーっと見ていると、視線が気になるようで遠慮気味に此方をちらちら。



「あ、あの~。……俺の顔に何かつ、付いてますか?」



『…………。』



「……あの……」



……可愛い。



なんか知らないけど、可愛い。

図体でかいのにちょっと上目遣いとか、ほんの少しだけだけどきゅんとする……こんちきしょー。



「気にしなくて良いのよ。どうせずれたこと考えてるだろうから。」



さすが姫。よく分かっていらっしゃる。



「そ……そうなんですか。ご、ごめんなさい。」



「ふふふっ。それじゃあ、次はお二人どうぞ?」



会長は優雅に笑うと、俺たちに自己紹介を促す。



「私は青井姫乃です。クラスは1年A組です。

1ヶ月ですが、よろしくお願いします!ほら、仁も」



『…………白石仁』



「口下手なもので、すみませんっ!仁もよろしくお願いします!」



「はははっ!青井さんはお母さんみたいだね~。白石くんは本当に雅みたいだ。」



「『…………似てない』」



副会長とハモってしまった。



またまた俺のことをじーっと見てくる副会長。

俺も見つめ返す。

真顔でお互いを見合っていると、会長がにこにこと此方を見て



「そんなに見つめあっちゃって~。いつの間に仲良くなったの?」



そんなことを言われたら、会長を見てしまう。

しかも、副会長と同時に会長を見てしまった。



…………確かに。なんか似てる気がしてきた。



何故か南雲が顔を赤らめながら、ちらちらと俺と副会長の顔を交互に見る。



「あの!……白石くんと青井ちゃんは、付き合ってるんですか?」



そう聞いてきたのは黒木。

あの!のところでは、挙手までして優等生な感じが溢れ出ていた。



この質問はよくされるから、特に驚きもしない。

慣れだ慣れ。

でも、何故このタイミングなんだ。



またまた南雲が俺のことを上目遣いで見てくる。



……可愛い。なんか、いじめたくなる。



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