第52話



「じ、仁!落ち着いて!」



「仁。落ち着きなさい。」



殺気漏れてしまっていたようで、姫と叔父さんに怒られてしまった。

あいつのせいだ。くそぉ。



「どうすればいいですか?……私、仁と平穏な高校生活を送りたいんです。」



『ん』



うん。俺もだよ。

姫がいればそれでいい。

やはり姫を傷付けるものは、潰すしかない。

簡単にはいかないだろう。



「仁。すぐに潰そうとするな。いくつか解決策はある。」



「何ですか!?」



姫が身体を乗り出して、叔父さんに詰め寄る。



『姫』



「あ!ご、ごめんなさい。」



叔父さんが姫の迫力に圧倒されていたので、姫を諌める。

俺も聞きたいが、冷静に考えないと。

少しシュンッと落ち込んでいる姫の頭を撫で、続きを促す。



「……ああ。1つ目は、生徒会に入る。

この学校で生徒会は【白銀】と互角の力を持っている。生徒会派と白銀派があるくらいだ。人気は半々くらいかな。

生徒会には簡単に手を出せない。でも、生徒会派も暴力的になったりする。それから、生徒会も女子に人気が高い。

2つ目は、【白銀】に入って守ってもらう。

しかし、こっちの方は、さらに狙われる可能性が上がる。今のままよりは良いけどね。」



『……他は?』



「ああ。3つ目は、仁と二人で部活を作る。

それも、生徒会、【白銀】に張り合えるくらいの。これは、一番難しいね。仲間も必要だ。部活は最低限5人いないと作れない。……以上かな。

まあ、ちょうど良く生徒会に勧誘された。つまり、来週から1ヶ月は、下手に手を出してこないだろう。」



…………2つ目は絶対に嫌だ。悪くなる一方だろう。



姫が傷付かない方法を検討していかないと。

不特定多数の相手に一人では部が悪い。

そのぐらい分かってる。

もちろん、俺が守る。

もう少し考える必要がある。



「まあ、まだ悩んでても大丈夫だろう。姫乃さん、もしもなにかあったら、すぐに仁に言うんだよ。なるべく一緒にいて、離れないように。」



「はい!仁……ごめんね。」



『……姫は悪くない』



姫の頭を撫でると、少し安心したように微笑んでくれた。



「しかし、灰原は何故姫乃様を?」



「確かに。知り合いだったの?」



「知り合いというか……」



それから姫は二人に入学式の朝の話をした。



「つまり、その金髪が灰原だった、と言うことか。なるほどな。」



……なるほど。

どこかで見たことあると思っていたら、初日の校門の所にいた金髪だったのか。

そういえば、姫のことを見つめていたな。

路地裏で姫と出会って、姫の何かが奴の心を掴んだと。

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