第11話
そして、愛する紗綾。
俺の中で君は全てだった。
大袈裟だと笑われるかもしれないけど、本当に俺の全てだったんだ。
ずっと君の兄として君を見守っていたかったけど、俺はもうここで終わり。
不甲斐無い兄で、本当にごめんね。
兄として妹の君に何もできなくて、本当にごめん。
出来ることなら、手を繋いで帰路を辿ったり、一緒に買い物なんかもしたかった。
一緒に遊んだり、一緒に怒られたり――…一緒に悲しんだりもしたかった。
一般の兄妹がやるような全てを君に捧げたかったのに、俺は君に何一つ捧げることができなかったね。
君に一つでも何かをしてあげたかったのに、俺は無力だった。
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