第126話

まあ、そんなことは死んでも言えないので言わないが。



私はとりあえず大まかな結婚式の予定を聞いておけたことに満足して、彼に笑いかける。




「ありがとうございました。」



「いいよー。あ、それよりさあ、俺がここに来たのはねー。………って、あれ?」



一さんは話している途中に、私がテーブルに置いていた本に視線を落とした。



……この積んである本に、驚いたのかな?





「本読むの、好きなんです。」



「へえ、奇遇だね。実は俺―――」





彼がそう言って続きを言うために口を開いたのだが――…その続きを言えることはなかった。









「お兄様よー、俺の婚約者には近づくなって言っておいたよなー?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る