第77話

「なるほど。……水島瓜に貸すってんのは?」



―――…焦るな、私。






「以前から水島君にお願いされていたんです。その本の話をした時に、『気になるから、俺にも貸してほしい』とせがまれまして。」



「……なるほど、な。」



納得してくれたかは分からないが、蘭勝さんがそれに深くツッコミを入れて来なかったのでとりあえず成功したらしい。



あとは………幸運を祈るのみ。



どうか、誰かが―――…アナタがそのトリックに気づいてくれますように。



ただ、それだけを祈る。






私は窓の外を眺めて、自分の家に着くのを待った。

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