第76話

勝手にお願いしているのは分かっているけど、こちらとしては急を要するものだ。



しかし四谷さんはそれを笑って流す。





『いいよ、別に。それにアンタには悪いことしたからな。……それくらいはさせてもらう。』



―――…意外と、義理堅い男の人なのね。



でもその方が助かるので、私は息を吐く。






「ではよろしくお願いします。」



『おう。蘭サンにもよろしく伝えておいてくれ。』



「はい。」




そうして私は通話を切った。




と同時に、携帯を取り上げてきた蘭勝さんに私は睨みつける。





「もう終わっただろ?協、何って?」



「蘭勝さんによろしくと。……あと、明日中に私が用意してほしい本を蘭勝さんに届けるらしいです。」

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