第7話

「……何だよ、その呼び方。」



砦の歪んだ顔を見て、私は少しだけ震えてしまう。



こんなこと、言いたいわけじゃない。






―――…でも、私は景親さんを捨てきれないのだ。



だから、アナタに残酷なことはしたくない。




「ごめんなさい。」



―――…謝ることで、アナタに償いができるとは思っていないけど。



私は深く頭を下げる。




「………あ?」



「アナタを――…愛せる自信がなくなりました。」



景親さんを選ぶということは、そういうことなんだと思う。



―――…好きなら、きっと家族よりもっと大好きなはずだから。




アナタを選ぶなんて中途半端なことをしておいて、酷いけど。

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