第91話
大稀の言っている意味が俺には分からない。
それはまだ俺が子供だからだろうか?
「もちろん全てを許してもらおうだなんて、俺の身勝手だって思ってるけど……。彼は俺を許してくれてるんじゃないかって勘違いしてるんだ。――…今でも思い出すのは、彼の優しい笑顔だけ。」
大稀は懐かしむような顔で、優しく語り始める。
「彼は俺に刺された後に『俺に殺されるのは本望だ』って言ったんだ。……お人好しだけど、こんなに強い人なんていないって思った。俺はこの人のように全てを受け入れられる人間になりたいって心から思った。」
泣いている大稀の姿を俺達は茫然と見ていることしかできなくて、何を言うのも失せてきた。
……そうか、これはあの時の大稀じゃないんだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます