第88話

「……だからって、それだけで復讐を忘れられんのか!!あいつ等がやってきたことを忘れられるってか!?」



そんな、わけねえ。



俺達の想いはそんなもんだったのか?



周りが静まり返っている中で俺の叫び声が響く。



誰もがその想いを受け取ってくれているはずなのに、一番に届いてほしい人に届くことはなかった。




「十分な理由だろう?……俺は紗綾のために復讐を考えていた。その本人が、俺がそうした道を歩もうとしていることに涙を流すなら――」



“そんなものに、意味なんてない!”



断言した。



彼は、はっきりとそう述べた。





その時の大稀の瞳は、以前の彼だった。



喧嘩をしているときの、意志の強さを持った大稀そのもの。

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