騎士ジェイドとの出会い

第7話

「レダちゃーん15歳のお誕生日おっめでとー!」


「ひゅぅひゅうひゅう、なんで結婚しないのぅ?

ぇーーー?

モテ無いわけじゃないのに?」


「!!〜我らがアイドル、マダムになんつーこと言い腐るんだよボケッッ」


「そーだそーだそーだ!!しつれー極まりないんじゃこのドアホッッ」



ヤレヤレ……


レダは毎日恒例のお約束事とは言え、15歳になって直ぐよりずっとこの調子で

宿に押し寄せる常連客のいいオモチャ


施設1階に併設の、お腹が思わずぐぅっと鳴るよい香りで充ち満ちた食事処にて散々に面白半分の言葉攻めに遭っていた


『疲れた……』


ドッと鉛のような疲労がたまる


『目の下に黒いクマができそう』

全く、他とは違うイヤな疲れ方だ



********



密かに義賊として切った張ったの恐るべき破天荒アバンギャルドな生活を送るレダにも弱点


ーーーどうにもこうにも苦手な物がある


その一つがコレ


恥も外聞も無く、昼夜関係なく


ワァワァギャァギャァ


苦笑するレダの目の前、当人の好みなどそっちのけ


そんなの何処吹く風でドンチャカばかすか大騒ぎで飽きもせず繰り広げられる「結婚話」である


ちなみにレダにメロメロな老夫妻はそんな事は一言も言わない。


案外に良識派、レダの気持ちを黙って静かに見守る素敵な大人達だった。



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