第71話

「だからケンカにはならないし、自分たちで決めたルールなので、ちゃんと守れています」


「それは素晴らしいですね」


 男同士だから、ギスギスしてるのかと思いきや、そうでもなさそうだし。

 それは多分、三人がちゃんと屋敷でのルールを徹底しているからなんだな。


「ごちそうさまでした」


「とても美味しかったです」


 そんなこんなで食事を終えたわたしたち。

 みんな満足したみたいで、三人とは色んな話を出来たし、それだけでこの食事会を開いた意味があったと思える。


「失礼します。 皆さん、紅茶のおかわりはいかがですか?」


「あ、じゃあ……お願いします」


 マロミさんがカップに再び淹れたての紅茶を注いでくれる。

 わたしはその間、食器を纏めて片付けていく。


「僕たちもやりますよ」


 と、カルナさんが食器を手に取る。


「え? い、いえ!皆さんはお客様なので、大丈夫ですよ!?」


 と言ったのだけれど……。


「いいんですよ、姫。ご馳走になったので、このくらいはさせてください」


「そうですよ、姫。僕たちにもやらせてください」


 三人は優しいのか、食器を片付けるのも手伝ってくれる。

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