第65話

そして約束していた時間になり、三人は家にやってきた。


「こんにちは、カルティナ姫」


「ルイトさん」


 ルイトさんはわたしに「今日はご招待頂き、ありがとうございます」と言って、赤いカーネションの花束をくれた。


「え、カーネーションだ! ありがとうございます、ルイトさん」


 わたしがカーネーションが好きなの、知ってくれてたんだ……。


「姫、今日はとても楽しみにしていました。 お招き頂き、ありがとうございます」


 カルナさんがわたしの手を取り、わたしにとびっきりの笑顔をくれた。


「アレンさん、今日は来てくれてありがとうございます」


「姫のお誘いとあらば、いつでも駆け付けますよ?」


 アレンさんはそう言ってわたしにウィンクした。


「さ、上がってください。もう食事の用意ができていますので」


「それでは、お邪魔致します」 


 三人はわたしとの食事会がよほど楽しみだったのか、とても嬉しそうな表情をしていた。

 

「いらっしゃいませ。お待ちしておりました」


「紹介しますね。うちの家政婦のマロミさんです」


「マロミと申します。何かございましたら、何なりとお申し付けください」

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