第55話

「カルティナがやるのか? わたしから伝えるぞ?」

 

 と、お父様は言ってくれたのだけど。


「ううん、わたしがやるわ。 わたしが、みんなを招待したいの」


「……そうか、分かった。 じゃあ招待状の方は、お前に任せたぞ」

 

「ええ。 よろしくね、お父様」


 わたしはお父様にお礼を伝えると「ああ、招待状の方は頼んだぞ」と言って部屋に戻って行った。

 

「……よし、早速やろうかな」


 わたしは自分の部屋に戻り、早速三人に招待状を書いた。 

 手書きでしっかりと、思いを込めて書いた招待状だ。

 

「みんな、喜んでくれるかしらね」


 そうだといいな。 だってみんなはわたしの、婚約者候補だもの。

 あの三人の中の誰かと、わたしは永遠の愛を結ぶんだもの。 このくらい、わたしがやらなきゃね。


 三人分の招待状を書き終えたわたしは、その足で近くのレイリア支店の郵便局に行き、速達で三人に届くように招待状を出した。


「……よし、これでOK」


 後はみんなが来てくれるのを待つだけ。 みんな、楽しみにしてくれているといいな……。

 みんなともっと、話したいなって思ってるし。

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