第47話

わたしと結婚しても、幸せになれるのかも分からないから、ちょっとした不安はある。


「いえ……何でもないです。変なことを聞いてすみません」


「お気になさらず、カルティナ姫」


 優しく微笑んでくれるアレンさんの笑顔に、わたしはちょっと安心感を覚えた。


「ミートパイを食べた後は、何をしたいですか?カルティナ姫」


 そう聞かれて考え込んでしまうわたしに、アレンさんは「ミートパイを食べながら、ゆっくり考えておいてください」と言ってくれる。

 

「はい。分かりました」


 アレンさんの優しさに、わたしは嬉しさを覚えた。


「お待たせいたしました、ミートパイです」

  

 それから数分して、焼きたてのミートパイが目の前のテーブルに置かれる。


「美味しそうですね」


「はい。美味しそうです」


 焼き立てのパイのいい香りがいっぱいに広がると、ワクワクする。


「では、早速頂いてもいいですか?」

 

「どうぞ」


「では、頂きます」

  

 アレンさんはフォークを手に持ち、サクサクのパイにフォークを入れた。


「サクサクと、いい音がしますね」


「はい。美味しそうです」

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