第47話
わたしと結婚しても、幸せになれるのかも分からないから、ちょっとした不安はある。
「いえ……何でもないです。変なことを聞いてすみません」
「お気になさらず、カルティナ姫」
優しく微笑んでくれるアレンさんの笑顔に、わたしはちょっと安心感を覚えた。
「ミートパイを食べた後は、何をしたいですか?カルティナ姫」
そう聞かれて考え込んでしまうわたしに、アレンさんは「ミートパイを食べながら、ゆっくり考えておいてください」と言ってくれる。
「はい。分かりました」
アレンさんの優しさに、わたしは嬉しさを覚えた。
「お待たせいたしました、ミートパイです」
それから数分して、焼きたてのミートパイが目の前のテーブルに置かれる。
「美味しそうですね」
「はい。美味しそうです」
焼き立てのパイのいい香りがいっぱいに広がると、ワクワクする。
「では、早速頂いてもいいですか?」
「どうぞ」
「では、頂きます」
アレンさんはフォークを手に持ち、サクサクのパイにフォークを入れた。
「サクサクと、いい音がしますね」
「はい。美味しそうです」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます