第15話

と、ルイトさんは嬉しそうに笑った。


「……ルイトさん、ありがとうございます」


「カルティナ姫、僕はあなたが笑ってくれる姿を……ずっと見ていたいと、そう思っています」


 突然真剣な表情になるルイトさんに、わたしはちょっとだけドキッとした。


「……ルイト、さん」


「あなたは僕に……いえ。僕たちにとって、姫は女神なのですから。 もしあなたに選ばれなかったとしても……それを受け入れる覚悟なら、充分にあります」


 ルイトさんのその真剣な眼差しに、わたしは何も言えなくなってしまった。

 

「ルイトさん……あの」


「はい」


「あの……。どうしてわたしを、妻にしたいと思ってくれているんですか?」


 と問いかけると、ルイトさんは「その理由は簡単です。……僕はあなたのことが、好きだからです」と答えてくれた。


「えっ……!?」


 す、好き……!

 突然の告白に驚いたわたしは、目を見開くしかなかった。


「僕はあなたのことが、好きなのです。あなたに、恋をしているのです。……だから僕は、あなたを妻にしたい、と思っています」


 そんなことを言われたら、ドキドキしてしまう。

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