第10話

そう言ってくれるカルナさんに、わたしはちょっとだけ安心感を覚えた。


「そうですよ、姫。 僕たちはあなたとちゃんと分かり合った上で、結婚したいと思っています」


「はい。それは僕も同じです」


 ルイトさんもアレンさんも、そう言ってくれていた。


「……あ、ありがとうございます」


 なんて言えばいいのか分からないけど、それしか言えなかった。


「そこで僕たちから、カルティナ姫にお願いがございます」


「え、お願い……?」


 不思議に思っていると、わたしは三人からこんな提案をされた。


「僕たちと何度かデートをしてくださいませんか? そこで色々なお話をして、僕たちとの距離を縮めていただきたいのです」


「僕たちからも、お願いできませんか?」 


 アレンさんからもそう言われたわたしは、少しの間沈黙した。

 そして下を向いて考えた。


「……あの、カルティナ姫?」


「ーーー分かりました。 皆さんがそう仰るのなら、そうすることにします」


 わたしは顔を上げると、三人の顔を見ながらそう答えた。


「姫様……!」


「カルティナ姫……!」


「ありがとうございます、姫様」

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