第8話

「僕たちは、あなたを妻として迎え入れるためにここに来ました。 もちろん、あなたを幸せにする自信があるからこそ、僕たちは今ここにいるのです」

 

 と言うのは、金髪のカルナさんだ。


「……わたしを、幸せに?」


 わたしとの結婚は、レイリア王国にとっては儀式みたいなものでしかない。ーーーと思っていた。

 自分たちの子孫を残すための、儀式だと。


「そうです。僕たちは世界一美しいあなたを幸せにするためだけに、ここにいるのです」


 そう言ってくれるのは、ピンク髪のアレンさんだ。

 

「……あの、どうしてわたしとの結婚を?」


 どうしてわたしと結婚したいと思ってくれたのか、その理由を知りたい。

 ……そう思うのは、ダメなのかな。


「僕たちにとって、あなたは女神だからです」


「め、女神……?」


 わたしが女神?……なんてこと。


「僕たちはあなたを幸せにするために、生まれてきたも同然です。 それが僕たちにとっての使命なのです」

 

 ルイトさんはわたしの手を握りながら、そう言ってくれる。


「使命……?」


「そうです」


「その通りです、姫様」

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