第6話

「先程も申した通り、僕たちはカルティナ姫の婚約者でございます。 姫様には、僕たち三人の中から、誰と結婚するかを選んでいただく必要があります」


 そう言うのは、ルイトさんだ。


「えっと……。ちょっと待ってください」


「どうしましたか?カルティナ姫」


 今あるこの状況は、なんとなくは分かる。……でも、でもね。


「い、いきなり結婚とか言われても……困りますっ」


 第一、わたしは結婚なんてまだする気はない。

 そもそも、そんな簡単に結婚相手を決めるなんて……。そんな酷なこと、わたしには無理だ。


「しかし僕たちは三人は、カルティナ姫を妻にしたいと思っています。 だから過酷なミッションをクリアしてきたのです」


「そ、それは……。え、ミッション……?」


 そもそもこんな状況がおかしいのだ。

 目が覚めたらいきなり婚約者だという人が三人もいて、結婚相手を決めてほしいだなんて……。

 そんなのはおかしな話じゃない……!?


「あの、ミッションって……?」


 え、どういうこと……?


「僕が説明します。 僕たち三人は、数ある三十人の王子の中から、最終のミッションをクリアした三人なのです」

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