第2話
そして二十一歳になって間もない頃に【それ】は起きた。
「あ、危ない……!!」
レイリア王国から徒歩で三十分ほどの距離にある隣町、サルビア王国に買い物に出かけたわたしを待っていたのはーーー。
「え?……っ!?」
歩行者用の青信号を渡るわたしの前には、暴走したトラックがすぐそこまで迫っていた。
そして咄嗟のことで、トラックを避けきれなかったわたしはーーー。
「きゃあああああ……!!」
そのままトラックと接触し、事故に遭ってしまった。
「っ……」
すごく痛い、身体が動かない。意識が薄っすらとで……何も分からない。
わたし……一体どうなったの? え、わたしもしかして……死ぬの?
本当に、死んでしまうの……?
「すいません!急いでください……!!」
どこかの女性の声が、近くでちょっと聞こえる。
「カルティナ姫、大丈夫ですか!?」
身体を揺らされて声をかけられるけど、意識がボーッとしてしまってうまく答えられない。
なんか……すごい血が出てるし。 ていうかわたし、すごく血まみれなんだけど……。
そして薄っすらとした記憶の中で、わたしはついに意識を手放したーーー。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます