青空の下で

第61話

とても清々しい青空。


雲ひとつない空。


あぁ、空って青いのね。


そして……………………





「ミャー」



「今、やるから待てよ。分かったから。スリスリするなよ。開けられない」



おかしい。


絶対におかしい。


昨日、秋田から帰って来て今日から学園に登校した。


研修の代わりにプリント学習をすればいいのだと思っていた。


簡単なことだと思っていた。


面倒な奴らに会わなくていいって思っていた。


なのに、なぜだろうか。


屋上に行くとなぜかパーカー男がいた。


しかも「よっ!」と挨拶をしてきたのだ。


パーカー男からだ。


おかしい。


あなた、近付くなと言ってなかった?


私、あなたから離れたいの。


分かる?



「なんで、いるのよ」



「あぁ?あ~っ。帰って来たから」



「親に怒られないの?」



「怒られたに決まってる」



「…………頭痛くなってくる」



「お前さ?攻めに弱いよな?それも、欠落からか?都合がいい」



………………………。



弱点を当てられるってどうなの?



「こっちに来いよ」



「なぜ?」



「ムーンのこと話してやる。ネコ、好きだろ?」



ムーン?



「早く来いよ。めんどくせぇ女だな」



…………。



「ミャーミャー」

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