形になったきりたんぽ、囲炉裏で焼いていく。

パーカー男のきりたんぽは、案外綺麗に出来ていた。

「ねみぃ」

「寝ないでよ」

「なぁ？」

「何？」

「魚と肉、どっちが好き？」

「どっちも」

「質問の内容聞いてたか？」

めんどくさい奴だ。

きりたんぽが焼き上がるとおばさんが皿に乗せてくれた。

「熱いから気を付けてね。火傷しないように。では、ごゆっくり」

ここの体験場所はきりたんぽを自分で作るとお昼ご飯が出てくる。

料理が運ばれて来たのはいいが………

量が多い。

無理だ。

絶対に無理だ。

山の幸が盛り沢山だ。

隣の男はパクパクと食べている。

ここでもフードは脱がないのね？

お行儀が悪い。

私も食べ始めるが半分以上残してダウンだ。

「お前、胃袋小させぇな？」

「…………量が多いの」

「食べてやるよ」

「食べるの？まだ、食べるの？本当に食べるの？」

「男の胃袋は凄いぞ」

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