第40話

玄関に着くとパーカー男が立っていた。


とっても怠そうに見える。



「遅い!!行くぞ」



「…………………何で行くの?」



「タクシー。呼んだから」



タクシー?


贅沢な乗り物を使うのね。


それに乗り込むとパーカー男は運転手に行き先を告げる。


するとタクシーはゆっくりと動き出した。



「高校かな?修学旅行?」



運転手が話掛けてきた。



「まぁ、そんなもんです」



「彼女さんかな?とても可愛らしい彼女さんだ」



「…………変わってる奴ですけど」



「個性的ってことかな?いいじゃないか」



「……………」



あの?


パーカー男?


私は、いつあなたと付き合っていたかしら?



「なぁ?お前さ?並木と仲良いのか?先生のほうな」



「あら?あなた、本気になったの?」



「アホか」



「先生は先生よ」



「ふ~ん」



…………………………。



何が言いたいの?


分からない人。

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