第21話

「へ~ぇ」



「あっ!早く行かないと時間がすぎちゃうね。ごめん」



夕飯の時間になっているため、急いでレストランの券を持って部屋から出る。



「バイキングなんだって!カレーあるかなぁ?ナンとかあるかなぁ。ごはんもいいけど本格的に食べたいな」



そんなことは知らないから。




レストランの中は学園の生徒だらけだった。


なんとか席を確保してから料理を取りに行く。



「凄い!たくさん!肉も!カレーはないなぁ」



少し残念な声を出すが、並べられているたくさんの料理を見ているとそんなの関係ない。


金持ち学園だけあってホテルも高級だから料理もそれなりにいいものばかり。


学生が食べてもいいものか悩むよね。



「何食べようかなぁ?椎名ちゃんは?」



「無駄ね。こんなに種類があるなんて」



「まぁ、金持ち学園だし?当たり前だよ。椎名ちゃんは、いいよねぇ?いつも一流のシェフの料理食べてるんでしょ?」



「お父さんのこと?いつもじゃない」



「いつもじゃなくても、食べてるじゃん!こんなホテルの料理より、断然一流のシェフでしょ?」



…………。




なんて言えばいいのかな?


このホテルの料理人も一流だと思うけどな。

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