第4話

そして、相席の男。


パーカーを着てフードを深く被っているパーカー男が座っていた。


しかも、膝にあのネコが寝ている。



「椎名、早く座れよ。出発できないだろ!あぁ!ネコにびっくりしてんのか!俺もびっくりだ!まさか、ペット連れて来るとはよ」



ガハハと笑う並木先生なんて無視だ。


ネコといえば、ネコ嫌いな奴が近くにいるな。


洋一を見るとネコをチラチラ見ながら挙動不審。


ネコをケースの中に入れないの?


ケースは?


上の荷物置き場を見ると、ケースを発見。


一応、持って来たのね。


私は、パーカー男の隣に座るとすぐにパーカー男の膝の上に寝ていたネコを、私に渡してきた。


ちょこんと私の膝の上に寝ているネコ。


どうしろと?



「疲れた」



パーカー男は、それだけ言って寝始める。


なんて人。


ネコを私に渡して寝るなんて。

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