第57話

私を、守る?



「昔話でも、しようかな?ある中学生の男の子がいました。その男の子は、小さい頃から裏で働くために裏社会について勉強をしていました。中学生の2年では、幹部まで昇格していました。でも、自分の心が満たされることはありません。だから、喧嘩ばかりしてました。ある日、男の子はある高校の男達に会いました」



「待って。その男の子ってマスターでしょ?」



「バレた?当たりだよ。俺、裏社会の幹部やってたんだ。凛ちゃんと同じ、華道のね」



「華道?」



「そっ!俺は、悟さんに拾われたの」



「拾われた?」



「暴れ狂ってた俺を捨て犬みたいに拾われたの。あれには、驚いたよ。俺にも、人の感情っていうの分からなかったから。どうしたらいいのか分からなくて。家からは、勘当されちゃってさ?住むところもないし。そしたら、悟さんが使ってない部屋を貸してくれたの。まぁ、そんな感じだから裏についてはかなり詳しいよ」



「同情?私に」



「違う」

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