第15話

「邪魔だよ!洋一!早くしてよ!」



「押すなよ!つーか、オレンジないんだけど」



「えっ!ないの?僕、オレンジがいい!!」



「んなこと言ってもねぇもん」



「言ってきて」



「自分で行けよ」



「え~っ」



…………………………。



何?



…………………これ。



「もう!アップルでいいや」



「なんなんだよ。どれでもいいんじゃん」



「気分的にね?」



「ねぇ?君達、いい加減にしてくれないかな?黙って見てたけど、かなり馬鹿っぽいから」



「いち君!!いたの!席にいるって言ったのに」



「壱夜。来るなら頼むなよ。自分で入れろよな」



「ごめんね。だって、来るの遅いから。また、何かやったのかと思った」



…………………なんだ?


こいつら。


黒髪で、眼鏡をかけている男。


シンプルな服装なのに、なんだかオシャレに感じる。


顔を見ると、とても綺麗な顔をしていた。


全てが整っている。

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