幼なじみの存在

第11話

私には、幼なじみという存在がいる。


男なのだが、貧弱な体をしており女みたいな奴。


性格じゃなくて顔が女みたいな。


その幼なじみは藤堂千那。


華道の家元の息子で次男。


甘えん坊で、自分のことしか考えない人。


今日は、その我儘な千那と買い物をする日。


月に一度、千那と買い物をしにショッピング街に行く。


私が買うためではなく、千那のため。



生け花は手が命でもある。


そのため、重い荷物を持たせては危ないとされ私が持つようになった。


兄の時も同様だ。


私は、使用人と同じ扱いということだ。




「凛!早くしてよ。今日は、限定販売のスニーカー買うんだから!」



寝坊をしたあなたが悪いのに。


あと、少しで靴屋さんだが………………


でも、嫌でも分かる。


あの行列を見て………



「もう、あんなに並んでる!これ、無理?」



「間に合わないね」



「凛が悪い!もたもた歩くから!」



「………」



は~ぁ。



「欲しい!!」

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