第39話 雪と氷の洞窟(3)- Side:獅子喰 光輝(星影山:ダンジョン)
「おっ! またバズってるぜ……」
と『ミカ』。今の彼は銀色の髪に
小柄なため、実際の年齢より
スマホを操作していても、周囲からはただ遊んでいるように映ってしまうことが多々あった。
「まだ、仕事中だぞ」
と
こちらは
実際は「まだ、モンスターが出現する
「分かってるって」
いつものことなので、ミカは軽く返す。
彼の役割は、このチームの目と耳だ。
油断しているように見えるが、警戒だけは
しかし、調子に乗りやすい性格でもあった。
仕方なく、ウリューが小言を言うのが、いつものパターンである。『雪と氷の洞窟』での作業も終わり『コーキ』をリーダーとする3人は
モンスターは
ミカの態度からも分かる通り、そこまで心配する必要がないのも確かだった。
「フーカさんですか?」
とはコーキ。ミカに質問する。
先日『
彼女の通う学校まで出向いたのだが、思わぬ
ただ、それ自体は良くあるケースだ。
スカウトが成功する確率自体は高くない。
むしろ、スカウトすること自体に意味がある。
スカウトの際、好条件を提示することで――以降その人物は――通常の条件でのスカウトを断るようになるのだ。
彼らの行動には、他の企業へのスカウトを妨害する
正確には、3人の中でコーキだけが納得していなかった。
気になった彼は、フーカのことを再度調べたのだが――
「あの後、すぐにダンジョン高校へと転校してしまったそうだな」
とウリュー。「
「逃がした魚は大きい――という事か?」
とウリューは続ける。コーキとしては「気にしていない」という
「どちらかと言えば、
コーキは
お前がそんな事を言うなんて――といった表情でコーキを見詰める。
「そういうことなら、まずは情報集だな」
そう言って、ミカは動画のURLを送信した。
「今回は『コーラルキャッスル』でスイーツを食べるんだってよ……」
どこだよ、そこ――と自分の
色とりどりのサンゴが広がる海底の城。
似たような場所を知ってはいるが、コーキたちも知らない
つまりは「一般向けに公開されていないダンジョン」となる。
「皆も『それ、どこのダンジョンだよ』って
ミカはそう言って、楽しそうに笑った。
単純に状況を楽しんでいる。
一方でウリューは難しそうな顔をした。
フーカという少女が『ダンジョン
それが、誰も知らないダンジョンにいる。
少なくとも、それは彼女の後ろに企業や政府がついていることを意味した。
「コーキの勘が当たっていたようだな」
と一言。「困ったことにね」とコーキは返すが、その表情にいつもの余裕はなかった。ウリューとしては、その状況の方に困惑する。
それほどまでに
「
ミカが
その一方で、自分のスマホを見ていたコーキは
「フロストシーアクアリウム限定のお菓子ですね」
そう
「やめておきましょう……」
今はまだ、接触すべきではない――と理由を述べる。続けて、
「それに、近いうちに会えそうな気がします」
と告げた。ミカもウリューも、その言葉に納得する。彼らはダンジョン災害に巻き込まれた孤児で、同じ施設で育った兄弟のような関係だ。
ただ一つ異なるのは、コーキだけは「赤ん坊の頃にダンジョンで拾われた」という点にある。ダンジョンで無力な赤ん坊が生き延びる
けれど、彼は生きていた。
ダンジョンに選ばれた、象徴的な存在である。
🍽️ 🍽️ 🍽️ 🍽️ 🍽️
*:._.:*:._.:*:._.:*:._.:*:._.:*:._.:*:._.:*
ฅ^•ω•^ฅ「カリンと~♪」
(˶ᐢ. .ᐢ˵)「フーカのー」
ฅ^>ω<^ฅ&(˶ᐢ- -ᐢ˵)「ティーダンジョン♪」
ฅ^•ω•^ฅ「今日は『フロストシーアクアリウムのスイーツ』についてです」
(˶ᐢ. .ᐢ˵)「お腹の脂肪か? 欲しけりゃくれてやる。
ฅ^-ω-^ฅ「こらこら」
(˶ᐢ- -ᐢ˵)「うー」
ฅ^>ω<^ฅ「今日は本作で紹介できなかったスイーツを紹介するよ!」
(˶ᐢ. .ᐢ˵)「スパチャ以外に、コラボ商品も大事な収入源だものね」
ฅ^>ω<^ฅ「はいはい、じゃあ『イルカクッキー』を紹介するよ」
(˶ᐢ- -ᐢ˵)「イルカの形をしたクッキーで、パッケージは季節ごとに変更されるから、全部で4種類」
ฅ^>ω<^ฅ「まずは春!🌸『春の海とイルカ』は、穏やかな春の海を背景にしたデザインだよ」
(˶ᐢ- -ᐢ˵)「『ハスカップとクリームチーズ味』『ラベンダーと蜂蜜味』『抹茶とホワイトチョコレート味』の3種類が入っているわ」
ฅ^>ω<^ฅ「次は夏!☀️『夏の夜空とイルカ』は、星空の下、イルカが泳ぐデザインだよ!」
(˶ᐢ- -ᐢ˵)「『メロンとバニラ味』『ブルーベリーとヨーグルト味』『ハスカップとレモン味』の3種類が入っているわ」
ฅ^>ω<^ฅ「次は秋!🍁『収穫祭とイルカ』は、収穫された果物や野菜とイルカのデザインだよ!」
(˶ᐢ. .ᐢ˵)「『カボチャとシナモン味』『リンゴとキャラメル味』『サツマイモとメープルシロップ味』の3種類が入っているわ」
ฅ^>ω<^ฅ「最後は冬!⛄『雪景色とイルカ』は、白い雪が降る海とイルカのデザインだよ」
(˶ᐢ. .ᐢ˵)「『ホワイトチョコレートとミント味』『シナモンとナツメグ味』『バニラとアーモンド味』の3種類が入っているわ」
ฅ^-ω-^ฅ「うーん、これは季節ごとに水族館へ行かなくてはなりませんなぁ」
(˶ᐢ. .ᐢ˵)「この他にも『マンタのケーキ』や『ウミガメのマカロン』『サンゴのキャンディ』なんかもあるわね」
ฅ^>ω<^ฅ「よーし、また行こう!」
(˶ᐢ- -ᐢ˵)「本来、魚を見るところだと思うのだけれど……じゃあ、今日はここまで」
ฅ^>ω<^ฅ&(˶ᐢ- -ᐢ˵)「またね~、ばいば~い!」
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