第51話

いつの間にか遊び場にたくさんの愛玩奴隷が床に転がっていた。

死んでいる愛玩奴隷もその中にはいる。

ハルはどのくらいの量なら長く遊べるのか知ることが出来たため満足している。

転がっている愛玩奴隷を蹴って道を作りながら遊び場から出た。

ハルはディアンナが目を覚さないうちに部屋に戻り、ずっと一緒に寝ていたかのように隣に横になった。

まだ寝ているディアンナを抱きしめる。

そして、目を閉じた。

眠るわけではない。

こんなところで寝れるわけがない。

腕に力を入れるとディアンナが少し動いたのが分かった。


「ん………ん?」


ディアンナはゆっくり目を開けた。

すると目の前にとても美しい顔をしたハルが寝ていることに気付いて心が高鳴る。

ゆっくりハルの頬に手を伸ばし優しく撫でた。

すると、ハルはゆっくり目を開けてディアンナを見つめた。


「………ディアンナ。僕の愛しい人。起きてしまったの?まだ早いよ」


「カナリア。私の愛しい人」


他人が見たら恋人のように見えるだろう。


「もう我慢できないんだね?可愛いディアンナ」


ディアンナはとても恥ずかしくなった。

恋する乙女のような恥ずかしい気分。

そして、自分が裸なのに気付いた。

私、裸のままカナリアに抱きしめられていたのね?

だから寒くなかったのかしら?


「ディアンナ。僕の愛しい人。ここから逃さないから。僕の愛をたくさん感じて欲しいから」


ディアンナはハルの言葉にキュンとなった。

嫌だわ!

私ったら初恋じゃないのに!!


「まだ早い時間だけど、どうする?」


ハルは耳元で囁いて言った。

ディアンナはお腹がキュンとなるのを感じる。


「する、するの。あなたともっと愛し合いたいわ」


「ディアンナ、君ってなんて可愛いのかな」


ハルはディアンナの上に乗り首元に唇を寄せてキスをする。

何度も何度も繰り返すのだ。

そして徐々にエスカレートさせる。


「ハァーンッーハウッ!」


ハルはディアンナの豊満な胸を優しく愛撫を始めた。


「ンァッ!!ンフッ」


もっと俺を求めろ。

もっと、もっと!

俺に信じ切ったところを一瞬で突き落としたい。


「ディアンナ。もっと僕を求めて」


「ああ、カナリア!カナリア!」


「ディアンナ」


ハルはディアンナを快楽の渦に突き落とす。


「カナリア!私のカナリア!もう我慢出来ないの!」


「まだだよ。今日は長い1日なんだから。もっと僕を求めるようになるまで」


「ーーッ!!」


ディアンナはビクンビクンと何回も身体が反る。

ハルは何回も甘く強い刺激を与え続けた。

何度も愛していると呟き、もっと僕を求めてと………………

もうディアンナにはハルしか見えていない。

ハルはポケットから紫色の小瓶を取り出した。

大きな口を開けて喘いでいるディアンナに5滴飲ませる。

徐々にその効果が出てきたディアンナは身体の底から何かが来るのを感じた。

そして、口を大きく開けて叫んだ。


「キャーーーーーーーーーッ!!!アガッ!ンフッ!!ハガッ!!ンァァアアーーッ!!」


壊れてしまったのか身体が大きく跳ねた。

まるで陸に上がった魚のように。

ハルはそれを見ているだけだ。

そして、ディアンナは突然身体を固めて気絶した。

ハルは急いでディアンナをシーツに包めて屋敷から出た。

向かった先は集会所の躾部屋だ。

集会所にまたハルが現れたことでみんな「今日はよくハルを見かける」と思った。

そして「あぁ、獲物か」と。


「爺。躾部屋借りるね」


ルンの言葉も聞かずに躾部屋へと入った。

ここは防音加工をしているため外に聞こえない。

好きなだけ大声をあげていい。

ハルは気絶しているディアンナの頬を叩いた。

ディアンナはゆっくり目を開いた。

あれ?ここはどこ?

フカフカのベッドの上にいたはずなのに、今は硬めのベッドの上だ。

そして、壁には拷問に使う道具が飾られていた。

カナリア?私の愛しい人はどこ?

ディアンナはハルを探すため部屋をグルッと見回した。

あぁ!そこにいたのね!

ハルはソファーに座りディアンナを見ていた。

ディアンナはシーツを握りしめて起き上がる。

ディアンナの目にはハルしか映っていなかった。

この部屋がどんなところなのか全く気にしていた。

完全に、ハルのことしか見えていない。

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