第50話

ディアンナが牢の中に入ってどのくらい経っただろうか。

短い時間なのか長い時間なのかもうディアンナには分からなかった。

ハルの手慣れた愛撫にディアンナの身体は乱れるばかり。

強い快楽を何度も何度も体験させられ頭の中がグチャグチャだった。


「ディアンナ。君は本当に美しいね。僕って仕事上、いろんな女を見ているけどこんなに美しいのは初めてだよ」


「ぁぁあああっ」


耳元で喋られるだけで達してしまう。

敏感になってしまった自分の体はもうどうすることも出来ない。


「ディアンナ?気持ちいい?」


「んぁ……ふぁい」


「そっか。良かった。ディアンナは可愛いからね。まだイケるでしょ?ほらっ、イケ」


「んぁぁぁああっ!!」


ハルの愛撫にディアンナは身体を仰け反り達した。

ビクビクと痙攣しているディアンナを抱きかかえ地下牢から出た。

ディアンナは完全に気を失っていた。

強い快感に耐えられなかったらしい。

ディアンナの部屋に入ってベッドに寝かせる。

そして、次へと動き出した。

闇市で最も得意なことは暗殺だ。

ハルは屋敷にいる者を次々殺した。

残ったのは愛玩奴隷とディアンナだけ。

ハルは逃した者がいないか確認したあとは窓を開けてピョンと外に出た。

向かった先は闇市の集会場。

また来たハルにドンチャン騒ぎをしていたみんなが止まった。

機嫌はどうだ?と様子を伺う。

おい、血だらけだぞ、とみんなが思った。


「爺。シャワー借りるねぇ」


あっ、喋った、とみんなが思った。

どうやら大丈夫らしい。

それを確認した後は元のドンチャン騒ぎになった。

ハルはシャワー室に入った。

服は全部捨てた。

ディアンナの愛液で汚れた服など着たくない。

綺麗に身体を洗い流し、ストックしている自分の服を引っ張り出して着替える。

シャワー室から出てみんながいる部屋に戻る。

ハルはトキを探した。

どうやら中央で飲んでいるようだ。

ハルはトキに近づいた。


「トキ。明日、ディアンナのところに行かなくていいから」


「分かった」


それだけ言ってハルはルンのところに向かった。


「ハル。壁の補修費を払ってもらうぞ」


「分かってる。ちゃんと準備するからぁ」


「それと、ナキがベッドでメソメソしとるぞ」


「無視」


「弟分みたいなもんじゃろ。可愛がれ」


「あんな弟分いらないなぁ」


「夫人はどうした?」


「ベッドの上で気持ちよく寝てるよぉ。あの女、リアのこと虐めるから嫌いだなぁ」


ルンはディアンナがアメリアを虐めていないことを知っている。

アレは虐めではなく教えているのだ。

公爵令嬢としての礼儀がなっていないアメリアを立派な令嬢にしようとしているだけだ。

アメリアは一応この国の王子であるルーカス殿下の婚約者だ。

つまり、貴族令嬢の代表格な存在。

そんな令嬢がダラダラと過ごすものではない。

まぁ、ハルには関係ないことだが………………


「ねぇ?新しい試薬あったよねぇ?」


ハルの笑顔がとても怖い。

何を考えているのか………………

ルンはポケットから2つの小瓶を取り出した。


「試すなら開発した者に結果を伝えるんじゃぞ?」


「強さはどのくらい?」


「前に渡した試薬の2倍じゃな。前のは不評だったからなぁ。効果が出るのが遅いと報告多発だったからのぉ」


「ふ〜ん」


ルンから貰った小瓶の中身は紫色と緑色をしていた。

透明度は無し。

見た目の通りにヤバそうだ。


「それを取りに来たのか」


「うん。んじゃ、行って来まーす」


「おぉ、楽しんでくるんじゃぞ」


ハルは小瓶をポケットに入れてうるさい部屋から出て行った。

屋敷に戻ると遊び場に向かった。

そこには愛玩奴隷同士が快楽に呑みこまれていた。

ここには2人の愛玩奴隷と1人の血だらけ愛玩奴隷。

あとは………………

ハルは奥の部屋に進み重厚なドアを開けて中に入った。

そこには鎖に繋がれたたくさんの愛玩奴隷がいた。

ハルはその中から出来るだけ元気がいい愛玩奴隷を数人部屋から出した。

今は目が虚で理性を感じられないが刺激を与えると、あら不思議!

目が覚めて素晴らしい声を出してくれる。

まぁ、そのように調教したのがハルなのだが。

ハルは乱暴に鎖を引っ張り床に身体を倒させた。

ポケットから先ほどの紫色の試薬を取り出し、愛玩奴隷に1滴飲ませた。

即効性があるのか、強さはどのくらいなのか、どれくらいで発狂するのか。

いろいろ調べるためにハルは愛玩奴隷を使って調べた。

試さないでディアンナに与えたら一瞬で終わってしまうかもしれない。

それではつまらない。

ハルは時間がないと言っておきながら簡単には終わらせない。

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