第7話
警察に相談しても無駄だった……そう思うのに時間はかからなくて。
「でも、本当に誰かいるんです」
「つけられるってこと?でもまだ被害はないんでしょ?」
「被害って……、被害がなければ動いてくれないんですか?」
「まあ、見回りは強化するけどねぇ」
「強化って……、見られてるっていうのでもダメなんですか?立派なストーカーです」
「見られてる証拠もあるの?」
ははは、と、まるで聞いていない年配の警察官に、だんだんと苛立ってくるのが分かり。
「足音も同じなんです」
「足音ねぇ」
「私、昔からそういうのに敏感で、ほんとに」
大毅の事があって……。
大毅の姉だからと、狙われた日もあった。
「昔から……随分とストーカーされやすいんだねぇ」
……本当に、困ってるのに。
「っ、もういいです、」
「まあ、いつでも連絡してきて」
「何かをされてから電話をしろって?バカじゃないですか?」
私の言葉にあからさまに不機嫌になった警察官だけど。
失礼なことを言ったのは、向こうだから。
もういいと、警察を出た。
その警察署を出た瞬間、誰かが私を見てきたような気がして。帽子を深く被り、急ぎ足でその場を離れた。
やっぱりいる、誰かが見てる。
でも誰か分からない。
そいつは、私の前に現れない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます