第69話

真理亜の今更な発言に亜紀も何言ってんだ?という顔をしたが、その後ちゃんと説明したが真理亜はあまりいい顔しなかった。


そして、亜紀ばかり狡いと言い出した。


亜紀は何も狡くないと言ったが、真理亜は狡い狡いと連呼する。


亜紀は幼稚園児か?と言ったら、真理亜は箸を亜紀に向けてド変態と言った。


それを聞いた海は飲んでいた酒を吹き出す。


亜紀は誰が変態だと言ったら、真理亜は猫を使ってまで侵入するなど変態だと言った。


亜紀は侵入なんてしてないと言ったら………………


もうその辺にしてくれ。


どんな会話なんだか。


まぁ、学園の頃みたいだけど。


ヒートアップしそうな2人の口に唐揚げを突っ込む黙らせた。


そんな2人を見ていた海は変なところに酒が入ったのか咽せていた。



「おっ、この唐揚げ美味しいな」



「凛ちゃんパパさんが作った唐揚げは世界一だよ。幸せ」



流石、お父さんの唐揚げだ。


うるさい輩を静かにさせてくれる。



「そうだった!危ない。忘れるところだったよ!ねぇ?凛ちゃん!今度、遊園地行かない?」



真理亜は箸で唐揚げを掴みながら言った。



「遊園地?」



「うん。チケット当たったの。ペアなんだ。ケーキたくさん食べたらポイントもたくさん溜まったの。だから、そのポイントで抽選したら当たっちゃった。行かない?凛ちゃんの都合がいい日で!」



「いいよ。ちなみに、どこの遊園地?遠いの?」



「そーだねぇ。ちょっと遠いかな。高速バスで3時間かな」



「そっか」



「遊園地って言ってもいろいろあるんだよ。大きなテーマパークだね。動物園もあるし。フラワーパークもあるし。プールもあるし。まぁ、遊園地のチケットだけだから、その他の施設は入れないけどね。でも、人気の遊園地だから楽しいと思うよ。凛ちゃんとお出かけ。2人でお出かけ。楽しみだな」



………………。


真理亜。


2人では行けないかな。


多分、邪魔者も一緒だと思うよ。


雪も絶対に来るでしょ?


遊園地なんてそんな特別な場所一緒に行かないわけがない。



「いいなぁ。キャーキャー楽しいわなぁ。遊園地とか最高だっちゃ。お化け屋敷とかあるん?」



「お化け屋敷?今はそんなの古いです!今の恐怖はもっと凄いんですよ!お化け屋敷も最先端で進みます」



「へ〜ぇ」



「なんですか?その目は?なんか言いたいなら言えや!」



「俺の真似?それって俺の真似?可愛い真似やねぇ。いや、お二人さんは本当に仲良しやなって思っただけっちゃ。そーやねぇ。正しいお友達って難しいわなぁ。あっちの坊ちゃんも」



海はお父さんと光さんと話している雪を見た。


正しいお友達って………………



「なぁ?その遊園地に俺も行っちゃダメか?」



「ヒサ君はいらないよ。凛ちゃんと2人で行くの。ヒサ君はもう十分だよ。この家で生活してるとか。いつ?いつ家に帰るの?」



「そのうちだ」



「今すぐ帰れ!」



「帰らん。帰ったら猫が可哀想だろ。ストレスで死んじゃうかもしれない」



「本当はもういなかったりして」



「お前、今日は俺にキツイな」



「私だって!私だって凛ちゃんと寝たい!」



「一緒に寝てねぇよ!!!」



もういいよ。


何度繰り返すのか。


最初に戻ってどうする。



「真理亜。遊園地の件だけど、コンテストが終わってからでいい?」



「コンテスト?」



「うん。今、和菓子コンテストっていうのがあるの。それに応募してるから」



あっ、ここに処理班いたか。


ソファーから立ってキッチンに置いてある失敗作を持ってきた。


テーブルにドンッと置く。



「大福?」



「そう。中身は食べてみれば分かる。味は普通。見た目は地味だけど」



「白い大福じゃないんだね。色付きだ!甘いの大好き!食べていいの?」



「いいよ。あっ、中身がアイスの大福もあるよ」



「それも食べる!!」



よし、処理できる。


こんなに嬉しいことはない。


真理亜は食べることに集中するのかご飯を口の中に放り込み、おかずも次々口の中に入れていく。


それを見ている海は唖然としていた。


まぁ、そうだよね。


こんなに細いのにどこに入っているのか。



「マジか………………こんなに食う子。いやぁ、これは食費が大変やなぁ」



大変だから親に我慢しろって言われてるのだ。


病気ではないのだ。


こういう体質なのだ。


真理亜は最後の唐揚げを飲み込みお茶を飲み干す。



「ふ〜ぅ、デザートデザート」



そして、大福に手を伸ばした。


お皿にあった大福もあっという間に消え、冷蔵庫にたくさんあったアイスの大福も消え去った。


これでスッキリだ。


ありがたい。



「真理亜」



「ん?」



「ありがとう。立派な処理だったよ」



真理亜の手を掴んで言った。



「嬢ちゃん。それは酷いっちゃ」



「酷いな」



黙れ。


海と亜紀の目がうるさい。

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