第28話

遠慮なく滑り込んでくる指先は探るように進んでいく。布で覆いかぶされたソコへ侵入すると躊躇うことなく指を進めていき、内壁を擦り上げて具合を確かめる。自分の為の準備として作業しているような雑な行為にも関わらずあたしはピクリと反応してしまう。


絶対に悟らされないようにしなければ――


「ここだろ?」


そう思っていても身体は別物だ。

あたしの意志と身体は逆の反応を示す。


ピンポイントで集中的に突いてくる指先に声が漏れだす。抉るように、一つずつ増えていく指先の分だけ波が立つ。


もうやめて。

触らないで。


そんな願いは聞いちゃくれない。


次第に押し寄せてくる波に耐えきれず「やだ」と抵抗してみたものの呆気なく呑み込まれた。


脈打つように痙攣する無防備なソコを塞ぐように足を閉じ、余韻を殺すように力を込めた。締め付けてきた手が首元から離れると、肩を掴まれ身体と視界が一回転する。

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