第23話

いつの間にか寝ていたらしく写真を伏せて机に突っ伏していた。少し頬が痛い。多分跡がついていると思う。


時間を確認しようと時計に目を向けるが、カーテンの隙間から差し込む月明かりにまだ数時間しか経っていないのだと分かる。


乾ききっていない髪がしっとりと肩を濡らす。

ドライヤーで乾かすのも面倒でそのままベッドに倒れこむ。


寝返りを打てばギシリとスプリングの音が響き、自然と眉を顰めた。


もう一度眠りに就こうと目を閉じても一向に眠気はやってこない。それでも目を閉じたまま何も考えずにいれば眠りにつくだろうと思ってた。


ガチャリ、と部屋の扉が開く音がした。


「………?」


その物音に目を開けると「寝てた?」と暗闇から現れた影に問われた。その問いかけ小さく頷く。


なんでこんな時間に。

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