第4話
――リオが眠りに就く少し前。
予め用意しておいた睡眠薬をビールに仕込み、酒と薬で眠らせた。
苦痛のない最期を。
リオは綺麗なまま死ぬのを望んだ。
――人間は剥製にならないのかな
あの剥製を見て思ったことはきっと本音だった。
俺だって出来ることなら剥製にでもして残しておきたかった。
でもそんなことをすれば、あのハイエナ共がいつまでもリオを求める。だから俺の手で綺麗に消してあげると約束した。
俺の腕の中で眠りに就いたリオに「愛してる」と囁く。意識はなくても聞こえていればいい。
好きだった、なんて過去形で終わらせる酷い女でも、俺は愛しいと思う。
永遠に俺を味方に付けておきながら、俺の事は置き去りにする酷い女だけど、それでも愛しい女なんだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます