第3話
リオには事前に頼まれていた。
アパートに来る時には、もう既に決めていたのだろう。全てを終わらせる唯一の方法は、自分が消えることだと。
俺は殺しはやらない。
だけど、リオだけは自分に殺させてくれと、頼んだのは冗談ではなかった。
最初こそは自分の所為にさせるためだった。
でも今は違う。
リオがそう望むなら、俺は否定はしない。
生きていて欲しいと願うことが、リオを否定することになるのなら。いっその事、自分の手で生を終える方がいい。
自分で自分を苦しめなくていいように、俺が楽にさせてあげようと思った。
もちろん、リオもそう望んだ。
十分苦しんだリオに自由になってほしい反面、まだそばにいて欲しい気持ちもあった。
苦渋の決断だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます