第100話

新百合ヶ丘への道中のバスで同じだった麗奈たちと別れた貴子は有美子と共に新百合ヶ丘駅前のショッピングモールの中にある喫茶店でのランチとなった。

「今日は貴子を持っていると、たまたま中学校までの同級生のはるくんと再会したんだ。」

と有美子が言うと、

「そうなんだ。」

と貴子は答えた。

「はるくんが近々結婚することは知ってるでしょ。」

と有美子が貴子に聞くと、

「その話はすでに知ってるよ。高校の先生の麗奈とでしょ。」

と答えると、

「たかちゃん。すでに知ってたんだ。はるくん、幼稚園の先生に転職した春先から麗奈と同棲生活を始めて、京都にいる向こうの両親にもあいさつをしたと聞いた。今は長津田の駅近くのマンションで生活していて、はるくんは今日は新百合ヶ丘までは麗奈とは別行動で、長津田の自宅から出発すると、こどもの国方面への電車で、こどもの国まで移動すると、こどもの国からバスで鶴川へ移動。鶴川から小田急線の電車で新百合ヶ丘へ移動して麗奈たちと合流する約束となっていたんだよ。」

と有美子は答えた。新百合ヶ丘への道中のバスで同じだった麗奈たちと別れた貴子は有美子と共に新百合ヶ丘駅前のショッピングモールの中にある喫茶店でのランチとなった。

「今日は貴子を待っていると、たまたま中学校までの同級生のはるくんと再会したんだ。」

と有美子が言うと、

「そうなんだ。」

と貴子は答えた。

「はるくんが近々結婚することは知ってるでしょ。」

と有美子が貴子に聞くと、

「その話はすでに知ってるよ。高校の先生の麗奈とでしょ。」

と答えると、

「たかちゃん。すでに知ってたんだ。はるくん、幼稚園の先生に転職した春先から麗奈と同棲生活を始めて、京都にいる向こうの両親にもあいさつをしたと聞いた。今は長津田の駅近くのマンションで生活していて、はるくんは今日は新百合ヶ丘までは麗奈とは別行動で、長津田の自宅から出発すると、こどもの国方面への電車で、こどもの国まで移動すると、こどもの国から小田急線の鶴川駅へと抜ける路線バスで鶴川まで移動。鶴川から小田急線で新百合ヶ丘へと出て、麗奈と合流するとの約束となっていたんだ。昼からは、はるくんは麗奈の教え子たちと一緒に新百合ヶ丘から多摩を経由して相模原へ行く予定だと聞いたよ。」

と有美子は言った。

「はるくん。相変わらず乗り鉄してるんだな。」

と貴子は言った。

「そうそう。私の移籍先のセーラーマーズジムの場所を教えようか。ジムは向ヶ丘遊園駅の近くにあるんだ。食事が終わったら、電車で向ヶ丘遊園へと移動しよう。」

と有美子が言うと、

「そうしよう。」

と貴子は答えた。


 食事を終わらせた2人は小田急線の電車で向ヶ丘遊園へ移動。向ヶ丘遊園駅を出て、しばらくすると商業ビルの窓にセーラーマーズボクシングジムの看板が見えてきた。

「ここが、私の移籍先のジムよ。」

と有美子がビルの上の階にあるジムへと貴子を案内した。ジムの中に入ると、何人かが練習に励んでいた。しばらくして、会長室から1人の女性が出てきた。

「有美子ちゃん。今日は練習?」

と会長らしき女性が聞いてきたので、

「そうよ。」

と有美子は答えた。

「もしかして、隣にいるショートヘアは有美子ちゃんの前のジムの同門の貴子ちゃん。」

と会長らしき女性が聞いてきたので、

「そうよ。」

と貴子は答えた。しばらくして、会長らしき女性はポケットから名刺入れを取り出し、名刺を貴子に渡した。

「はじめまして。セーラーマーズジムの会長をしてます松島理佐子です。よろしくね。」

とあいさつをした。

「有美子ちゃん。前のジムで同門だった貴子ちゃん。今日は出稽古に来たの。」

と会長が聞くと、

「そうよ。」

と有美子は答えた。それを聞いて会長は貴子を更衣室へと案内した。

「こちらが女子更衣室。」

と会長に案内してもらい、貴子はジムの更衣室を利用してトレーニングウェアに着替えた。

「会長さん。着替えてきました。」

と理佐子の前に出ると、

「貴子ちゃんのウワサは聞いてるよ。先日、東洋太平洋タイトルマッチ戦ったんだってね。残念ながら敗れたみたいだけど。だけど、今回の相手は強過ぎたよね。貴子ちゃんと対戦したチャンピオン。チャンピオンになる前のプロデビュー戦で対戦した後に女性から男性へと性転換した相手。あっちも男性へと性転換する前の女性時代は強かったと聞いている。あれ、世界チャンピオンにもなったんだよ。プロデビュー戦こそ負けたけど、2戦目以降は強さを発揮。世界チャンピオンへと上り詰めたんだ。貴子ちゃんが東洋太平洋タイトルマッチで対戦したチャンピオン。そういった相手から白星を獲得した選手だからね。相手が悪かったのかな。実は私。当日は貴子ちゃんの東洋太平洋タイトルマッチの試合を観戦していたんだよ。敗れはしたものの貴子ちゃんもがんばったと思うよ。今回の対戦相手は世界タイトルマッチにも挑戦した強者だ。見た目もきれいで人気もあると聞いている。何度か貴子ちゃんの試合を観ている。序盤の打たれ弱さを克服すれば世界チャンピオンにもなれる実力はあると思うよ。再起戦。がんばってね。」

と理佐子は言った。しばらくは貴子と有美子の2人はジムのフリースペースで軽く体を動かしていた。リングが空いて貴子と有美子が軽めのスパーリングを開始してしばらくすると、理佐子が会長室からビデオカメラを持って出てきた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る